技術とか戦略とか

IT技術者が技術や戦略について書くブログです。

戦略を学ぶ上でのゲームの有用性

戦略の考察が私の趣味なのですが、戦略的思考の有用性を他の人に伝えるにはどうすれば良いのか、ということを最近考えています。
座学も既存のゲームから学ぶのも限界がある、戦略的思考を伝えるためのゲームを制作するのが一番良いのではないか、というのが私なりの結論になりつつあります。
 
例えば、ゲーム理論の混合戦略について伝えたいとします。
当ブログでは「ゲーム理論(二人・二択)の混合戦略の確率を求める」という記事を作成しています。
 
当該の記事では
「相手がどのような確率で選択肢を選んだとしても、全ゲームで得られる平均の利得を一定にすることを意図したものです。長期的な目で見て、利得が下がるリスクを最も軽減できる戦略です。」
と前置きをし、結論を
「リスクの高い選択肢(相手が選ぶ選択肢によって利得が大きく変わる選択肢)を選ぶ確率を少なめに、リスクの低い選択肢(相手が選ぶ選択肢によって利得が大きく変わるらない選択肢)を選ぶ確率を多めにすると、混合戦略に近くなる、と書けます。」
としています。
 
応用性の高い理論なのであえて抽象的に書いているのですが、この記事を読んで、具体的なイメージができるか、現実の意思決定の場面で混合戦略を応用できるようになるのか、は甚だ疑問です。
そもそも具体的に何に役に立つのかを書いていないので、何かしらの理由でゲーム理論を勉強している人以外は興味すら持ってもらえないと思います。
 
そこで、座学ではなく、具体的な場面を通して学べるようにする、というのが有効になってくると思います。
ゲームを通してであれば、そのような具体的な場面を疑似的に作り出すことができます。
 
例えば、ポケモン対戦では混合戦略の考え方が有効な場面が出てくるので、教材になり得ます。
しかし、ポケモン対戦を行うためには最低でも151匹のポケモンと、それらのポケモンの特徴を覚えなければならないので、混合戦略の考え方を学ぶ教材としては明らかにハードルが高すぎます。
 
そこで、混合戦略の考え方を学ぶ上で必要最小限の規模を持ったゲームを自作する、というのが良いのではと思いました。
例えば、「グリコゲーム」は、混合戦略の重要性を学べるゲームとしては必要最小限の規模だと思います。
 
混合戦略の場合はグリコゲームがあるので良いのですが、グリコゲームに相当するゲームがない場合は、それを自作したいと考えています。