技術とか戦略とか

証券レガシーシステムを8年間いじった普通のSEによるブログ。技術のみではなく趣味の戦略考察についても。

プロダクトライフサイクル

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今回はプロダクトライフサイクルについてです。
これまで説明してきた市場分析や戦略策定の理論とは少し毛色が変わり、製品の売上高の推移に着目した分析手法になります。
製品・サービスが陳腐化した時に、製品・サービスを更改するなり撤退するなりはどの企業も行っていると思うので、意識せずともプロダクトライフサイクルに則った意思決定をしていると思います。
試験でも出ることがあります。
 
プロダクトライフサイクルでは、製品が、導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つの段階を経るとされています。
売上高は、下記のように推移します。

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4つの段階について、下記で説明します。

  • 導入期
    製品の認知度が低く、需要も少なく、売上や利益が上がらない状態。
    製品の認知度を上げ、需要を掘り起こすことが重要になる。
  • 成長期
    需要の掘り起こしに成功し、売上や利益が急上昇するが、市場への新規参入も増える。
    新機能搭載やブランドイメージ確立等で、シェアを拡大することが重要になる。
  • 成熟期
    需要の掘り起こしが一段落し、市場の拡大が見込めなくなった状態。
    売上や利益は上昇しなくなる。
    製品間で機能の違いが見られにくくなり、限られたパイでの顧客の奪い合いが発生する。
    ブランドイメージの保持や低コスト化が課題となる。
  • 衰退期
    需要が別の製品に移り始め、市場が縮小する時期。
    売上や利益が低下する。
    このフェーズでは、保守的顧客に対して最低限必要な製品・アフターサービスのみを提供するようになり、撤退への準備を開始する必要も生じ始める。
     

直近の例で言うと、日本でのガラケーの売上高の推移を想像するとイメージがつきやすいと思います。

なお、実務の上では、上記理論に当てはまらない製品も存在することに注意が必要です。
導入期で終わる製品はいくらでもありますし、超ロングセラーで衰退期が存在しない製品も存在します。

アマゾフの成長マトリクス

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今回はアマゾフの成長マトリクスについてです。
実務では、既存の戦略に足りないものを成長マトリクスから探って新規事業を見つけるという活用の仕方をしました。
試験にも出てくることがあるので、覚えておきたい概念の一つです。
 
アマゾフの成長マトリクスは市場と商品に着目して戦略を分類したものであり、これまで進出してきた市場であるか否か、これまで作ってきた商品であるか否かによって以下の4つの戦略に分類しています。

 

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これらの4つの戦略について、例も挙げて以下で説明します。

  • 市場浸透
    現在行っている他社との競争に勝つことにより、シェアを高める戦略。
    良質なゲームソフトで市場を席捲したファミコンスーパーファミコン時代の任天堂ハンバーガーの価格を下げシェアを高めたマクドナルド等の例が挙げられる。
  • 市場開拓
    現状の商品を新しい市場へ売り込むことで成長を図る戦略。
    スピード感のあるゲームをアメリカに輸出し成功したメガドライブ時代のセガ、医療用流動食を一般向けに売り出し成功した明治の等の例が挙げられる。
  • 新商品開発
    既存の市場に対して新商品を投入して成長を図る戦略。
    既存のファミリー層に電気自動車を売り出したトヨタ自動車ガラケーを愛用する高齢者にガラホをうりだしたら通信事業者等の例が挙げられる。
  • 多角化
    新しい市場へ新しい商品を売り出し成長を図る戦略。
    4つの戦略の中で最もリスキーであり、コアコンピタンスに裏付けされているか否かが他の戦略以上に重要になる。
    わかりやすい例として、コアコンピタンスである撮影技術を活かしメディカル分野への医療機器販売を成功させた富士フィルムの例が挙げられる。

コアコンピタンス

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今回はコアコンピタンスについてです。
これは概念と言うよりも用語に近いのですが、差別化を考える上での超重要キーワードになります。
企業戦略や新規事業を考える機会があれば実務で当たり前のように使いますし、試験にも出ることがあります。
 
コアコンピタンスとは、「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」「競合他社に真似できない核となる能力」のことを指します。
コアコンピタンスとなる能力を活かした戦略を採ることで、他者に対する差別化が可能になります。
差別化という意味ではこれまで説明した「ポーターの3つの基本戦略」「コトラーの競争戦略」「バリューチェーン」とも関わってきますし、今後執筆予定の「アマゾフの成長マトリクス」を理解する上で助けになる概念になります。
 
トップシェアの企業であればコアコンピタンスはわかりやすいのですが、そうでない企業は自社のコアコンピタンスは何か、コアコンピタンスをどう育て維持するのか、を真剣に考える必要があります。
これといったコアコンピタンスが存在しない企業は、他者との差別化ができず、大企業が入りこめない小さい市場に留まる、採算ギリギリの低価格化を強いられる、といった苦しい状況に追い込まれます。
 
日本のハンバーガー業界では、3番手以降の企業(マクドナルドやモスバーガー以外の企業)は生産設備やプロセスの規模面で1・2番手に勝つことができないため、コアコンピタンスを確立させにくい厳しい状況にあります。
各社差別化を図るべく、独自性のある商品を次々と発表していますが、泡沫的な商品が少なくなく、仮にヒット商品が出たとしても模倣される可能性があるため、独自性のある商品だけでは厳しいものがあります。
この点で言うと、ドムドムハンバーガーコアコンピタンスを確立している稀有な企業であると言えるかもしれません。
かつてダイエーを利用していた層にとっては思い出補正のあるチェーン店であるため、その思い出補正が1・2番手の企業にはないコアコンピタンスとなり得ます。

バリューチェーン

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今回はバリューチェーンについてです。
試験に出題されることがあるので、試験対策上覚えておきたい概念です。
私は試験対策で昔覚えましたが、いつの間にか忘れてしまいました。
製造業でないとなかなか実感が湧きにくい概念なので、IT業界では実務で使う機会は少ないと思います。
 
経済学では、購入した原材料に対して付加価値を付けることで利益を得ると考えられています。
バリューチェーンとは、付加価値をつけるプロセスについて、「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」という5つのプロセス(主活動)に分割する手法であり、製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析します。
顧客にとって意味のある付加価値を生み出すプロセスに対して投資を強化することで、差別化が可能になります。
例えば、スポーツカーの業界では、実際の性能よりもイメージが優先される感がある(レースに勝った車、漫画に出てくる車、等に人気が集まる)ため、「販売・マーケティング」に力を入れることで差別化を図れます。
逆に、それ以外のプロセスに対しては、コストカットを検討することが有効になります。
 
なお、これは出題されることはないと思いますし実務上の重要度も高くありませんが、支援活動として「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」の4つのプロセスが定義されています。

コトラーの競争戦略

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今回はコトラーの競争戦略についてです。
前回、ポーターの3つの基本戦略について書きましたが、コトラーも同じようにそれぞれの企業が置かれた地位に応じて採るべき戦略を提唱しています。
こちらの方は試験に出ることがあります。
 
コトラーは、以下の4つの戦略に分類しています。
日本のハンバーガー業界の例を出して説明します。

  • リーダ
    市場においてナンバー1のシェアを誇る企業。
    ポーターの3つの基本戦略で言うと、コストリーダーシップ戦略若しくは差別化戦略に該当します。
    ハンバーガー業界で言うと、低コストを突き詰めたマクドナルドが該当します。
  • チャレンジャ
    リーダに次ぐシェアを保持し、リーダに競争をしかける2・3番手の企業。
    ポーターの3つの基本戦略で言うとコストリーダーシップ戦略若しくは差別化戦略に該当し、リーダーに対して何かしらの優位性を確保する必要があります。
    ハンバーガー業界で言うと、品質と安全性で勝負するモスバーガーが該当します。
    なお、3番手はロッテリアですが、マクドナルド・モスバーガーと店舗数の上で大きく水をあけられており(マクドナルドの1/6、モスバーガーの1/3程度)、マクドナルドやモスバーガーとは明らかに異なる戦略を採っているわけでもないので、今回は後述の「フォロワ」に分類します。
  • ニッチャ
    小さいながらも特定の市場で、独自の地位を築いている企業。
    ポーターの3つの基本戦略で言うと、集中戦略に該当します。
    ハンバーガー業界で言うと地元のハンバーガー屋さんや、高級ハンバーガーに特化した小規模チェーン店が該当します。
  • フォロワ
    リーダやチャレンジャの戦略を模倣することで、市場での地位を維持している企業。
    ポーターの3つの基本戦略上では何れの戦略も該当し得ります。
    ハンバーガー業界で言うと、ロッテリアフレッシュネスバーガー等の中規模チェーン店が該当します。
    これらの企業は、マクドナルドやモスバーガーと同じように、人が集まる場所に全国規模で出店しています。
    また、世界規模の生産拠点を持つマクドナルドの低コストを実現できないため、モスバーガーのように品質で勝負している感があります。

ポーターの3つの基本戦略

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経営戦略シリーズに戻ります。
今回はポーターの3つの基本戦略についてです。
実務では、上司に今後の企業戦略についてアドバイスを求められた時にこの話を出したことがあります。
試験で出題されたことはないと思いますが、ポーターの3つの基本戦略を学ぶことでコトラーの競争戦略(こちらは出題されたことがある)を理解しやすくなります。
 
SWOT分析や3C分析、ファイブフォース分析が市場分析の手法なら、こちらはその市場分析から自社の採るべき方向性を定める手法です。
ターゲットが広いか狭いか、他者より低いコストで勝負するか特異性で勝負するか、により、以下の3つの戦略に分けられます。f:id:akira2kun:20180716184511j:plain

どの戦略を採用するかは、市場分析の結果から判断します。

例えば、外食のハンバーガーの業界の場合、以下のようになります。

  • コストリーダーシップ戦略
    マクドナルドが採用する戦略。
    手軽に食べられる安い外食に対する需要があり、マクドナルドには低コストを実現するグローバルな生産拠点が存在するため、その需要に答えられる。
  • 差別化戦略
    モスバーガーが採用する戦略。
    美味しくて安全な外食に対する需要があり、モスバーガーには高品質と安全性を実現するプロセスが存在するため、その需要に答えらえる。
  • 集中戦略
    地元のハンバーガー屋さんが採用する戦略。
    全国規模・世界規模のプロセスに縛られるチェーン店に比べて小回りが効くため、地元の要望に応えられる独自性のあるハンバーガーを提供できる。

メンタルヘルスに関する記事について

流れをぶった切ってすみません。
 
IT業界はメンタル不調の多い業界であるため、私もメンタルヘルスの知識を多少は有しています。
メンタルヘルスは当ブログで扱う内容からは逸脱しているので、別所に投稿しています。
現在は、先月WHOから正式に病気として認定された「ゲーム依存症」について執筆しています。
 
メンタルヘルスの界隈ではハンドルネームを使用しているため、興味のある方には個別にお知らせします。
 
なお、当ブログに投稿するのが適当だと思う話題があれば、今後当ブログにメンタルヘルスに関する記事を投稿する可能性はあります。

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念のため断っておきますが、私自身はメンタル不調が原因で会社を休んだことは1日もありません。