行動経済学とは、人間の合理的ではない判断を研究する学問です。
人間の行動を予測したり、人間の癖を把握して合理的な判断をしたりするために広く使われる学問です。
今回の記事では、行動経済学の用語(概念、知見)を厳選し、1行ずつまとめます。
どのような用語があるのか知りたい場合や、行動経済学の知識を整理したい場合にお使いください。
※人間の合理的ではない判断を一覧にするのが当記事の目的なので、心理学の用語と思われる用語もこっそり混ぜています。ご了承ください。
※挙げ忘れた用語があれば、後に別の記事で補足するかもしれません。
- プロスペクト理論(価値関数)
ある基準点を下回る損失は、その基準点を上回る利得の2倍感じやすい。 - プロスペクト理論(確率加重関数)
0.0 < p < 0.4 の確率は過大評価し、 0.4 < p < 1.0 の確率は過小評価する。 - 曖昧性忌避
結果の確率が不明の場合、人々は曖昧さを嫌ってその曖昧な選択肢の選択を避ける。 - アンカリング
先に提示された数値を基準として行動判断してしまう。 - 確証ヒューリスティック
自分にとって都合の良い情報を集めて行動判断しようとする。 - 利用可能性ヒューリスティック
記憶に残りやすい情報について、頻度や確率を高く見積もる。 - 代表性ヒューリスティック
ある本質を代表するに過ぎない情報を用いて、頻度や確率を高く見積もる。 - サンクコスト
過去に払ってしまったコストを現在の行動判断に反映させてしまう。 - 希少性の原理
後悔を避けるため、数が少なかったり期間が限定されていたりするものに高い価値を感じる。 - 心の会計
お金の入手方法や用途によって、同じ金額のお金であっても価値が異なるものかのように感じる。 - 双極割引
評価する時点が遠ければ忍耐できるが、評価する時点が近ければせっかちになる。 - 自信過剰バイアス
人間は基本的に自信過剰であり、少しの知識や経験で自分の力量を過信する。 - 学習性無力感
行動しても状況を変えられない経験をすると、行動することで状況を変えられる場合においても行動しても無駄だと感じてしまう。 - 認知的不協和
自分の信念と矛盾する新たな事実を認識し不快感を覚え、信念を変えることが困難な場合、新たな事実を否定して不快感を解消しようとする。 - 初頭効果
最初の印象で物事の判断に大きく影響する。 - ピークエンドの法則
経験の快楽・苦痛の記憶はピーク時と終了時の快楽・苦痛の度合いで決まる。 - 選択肢過多
選択肢が多すぎると選択すること自体が困難になり、満足度が下がる。 - バンドワゴン効果
大勢の人から評価されている物事に、自分も好印象を抱いてしまう。 - ハロー効果
ある対象を評価するときに、その評価とは全く関係のない特徴や印象に引っ張られて評価が上下してしまう。 - 集団浅慮
集団で意思決定した場合、意見に多様性が無くなり極端な意思決定をしてしまう。 - 内集団バイアス
自分が所属している集団には好意的な態度をとり、外の集団には差別的な態度をとる。 - 社会的手抜き
集団になると個々の成員は人頼みになり全力を出さなくなる。