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情報処理技術者試験対策「クリティカルパス」

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今回は、プロジェクトマネジメントのプロジェクト・タイム・マネジメントについて、クリティカルパスの話をしたいと思います。
 
システムを開発する上では、色々な作業を並行して進めます。
並行して進める作業の内、多少の遅れであれば全体のスケジュールの遅延に繋がらない作業と、少しでも遅れれば全体のスケジュールの遅延に繋がる作業が存在します。
クリティカルパスとは、後者の作業のことを指します。
 
例えば、「言い訳機能」と「反省機能」で成り立つ遅刻対応システムを以下の条件下で開発しているとします。

  • 製造・単体テスト工程は5日間の予定
  • 言い訳機能の製造・単体テストに5人日を要する予定
    (1人の人が5日間作業すれば終わる作業量、の意)
  • 反省機能の製造・単体テストに3人日を要する予定
  • 言い訳機能に1人を割り振る予定
    (→5日間かかる)
  • 反省機能に1人を割り振る予定
    (→3日間かかる)


この場合、反省機能であれば2日間遅れても製造・単体テスト工程の遅延には繋がりません。
しかし、言い訳機能は少しでも遅れれば製造・単体テスト工程全体の遅延に繋がります。つまりクリティカルパスです。
 
クリティカルパス上の作業については原則として遅延が許されないため、人を増やす(言い訳機能に2人を割り振れば計算上は2.5日間で終わる)、計画時にあらかじめバッファを持たせる(製造・単体テスト工程を7日間で計画すれば、2日間の余裕を持たせられる)、クリティカルパス上に高スキルの人員を割り振る、等の方法でスケジュール遅延のリスクに対応します。
スケジュールをコントロールする上では、このようにクリティカルパスに注目し重点的に対策を取ることが重要になります。