技術とか戦略とか

IT技術者が技術や戦略について書くブログです。

最強の主張は相手の論理に乗っかった主張である

交渉や議論の場で、相手の主張に対して自分の主張を通したい場面があるとします。この場合、最強の主張は、相手の論理に乗っかった形で展開される主張です。 相手は、何かしらの主張を行う際に、論理を積上げます。その論理の中で何かしらの問題点があれば相…

自社のポジションを考える思考フレームワーク「ポーターの3つの基本戦略」「コトラーの競争戦略」

自社サービスを展開しているIT企業では、自社のサービス展開に関する戦略を練る必要があります。優れた戦略を作る上では、それぞれ異なった立場や知見を持つ関係者が集まって、関係者間で思考をまとめるのが有効です。そして、思考をまとめるのをサポートす…

自社を中心に外部環境を俯瞰する思考フレームワーク「SWOT分析」「3C分析」

自社サービスを展開しているIT企業では、自社のサービス展開に関する戦略を練る必要があります。優れた戦略を作る上では、それぞれ異なった立場や知見を持つ関係者が集まって、関係者間で思考をまとめるのが有効です。そして、思考をまとめるのをサポートす…

クリティカルパスとは

この記事は、以前に投稿した下記の記事の焼き直しです。 情報処理技術者試験対策「クリティカルパス」https://akira2kun.hatenablog.com/entry/2018/07/08/184908 ---- この記事では、クリティカルパスの説明とその重要さを説明していきます。 【クリティカ…

サクラエディタのマクロで大量のコマンドを実行した場合の予期せぬ挙動

この記事は、以下の2記事をまとめたものになります。 サクラエディタのマクロ(置換処理記述)をバッチから並列実行すると処理が競合するhttps://akira2kun.hatenablog.com/entry/2019/03/11/234403 サクラエディタのマクロに大量(500以上)のコマンドを記述…

IT業界におけるメンタルヘルス対策

IT業界は、メンタルヘルス不調が出やすい業界であると言われます。メンタルヘルス不調者が出てしまうと事業に悪影響がありますし、何より心情的に心が痛むものがあります。 この記事では、IT業界の特殊な背景と、IT業界でのメンタルヘルス対策について、簡単…

for文を書けない・使いこなせない方に向けて

for文は意外と理解が難しく、ここで躓いた経験がある人は決して少なくありません。for文の文法を理解していたとしても、for文を使うべき箇所で使えていないこともあります。 プログラムの基本は「順次」と「分岐」と「反復」ですが、for文は最後の「反復」に…

コーディング中のバグ対応の一般的な手順

コーディングにおいては、実行時に見つかる些細なバグの対応がつきものです。バグの対応を素早く行うことができれば、コーディングも早く行うことができるようになります。 今回の記事では、バグ対応の一般的な手順を説明しようと思います。手順を大まかに書…

情報処理技術者試験対策:DNSキャッシュポイズニング・カミンスキー型攻撃

この記事では、「DNSキャッシュポイズニング」と呼ばれる攻撃手法と、その発展型である「カミンスキー型攻撃」について説明します。これは情報処理技術者試験では頻出のキーワードであり、特に情報処理安全確保支援士試験を受験する際には内容を抑える必要が…

PlantUMLの紹介

PlantUMLは、テキストからUMLの図を生成することができるツールです。UMLをPlantUMLで書くことで、Gitでの管理が容易になり、差分比較もできるようになる、というメリットがあります。 下記のページにアクセスするだけで、すぐに使うことができます。図の書…

「見積もり概論」パワポ公開

社内教育向けに見積もりの概論を説明するパワポを作成したため、公開します。https://1drv.ms/p/s!AivF3bzWXOzukWVXk5hscKYqkLkM

Vue.js:「算出プロパティ(computed) vs 監視プロパティ(watch)」を実際に書いてみた

Vue.jsの公式ドキュメントにて、算出プロパティ(computed) と 監視プロパティ(watch) の違いについて触れられています(https://jp.vuejs.org/v2/guide/computed.html)。しかし、例となるコードはユーザー入力を受け付けないごく簡単な例であるため、comput…

サブシステムとは

1つのシステムでは、様々な業務を実現しています。そして、場合によっては、業務毎でシステム内で別々のシステムに分かれていることがあり、この分かれているシステムのことを「サブシステム」と呼びます。 この記事では、サブシステムが生まれる理由や、サ…

試験工程管理の概論

SI業界では、開発に関する知識や経験が不十分なメンバーを試験工程の管理者として任命することが少なくありません。本来であれば、応用情報処理技術者試験(最低でも基本情報処理技術者試験)に相当する知識、及びその知識を実務で使った経験を備えた者を管…

保守作業をスピードアップする方法のまとめ

システム保守の作業では、通常のシステム開発の他に、システム・データの調査依頼や、データの抽出・補正の作業依頼等、様々な作業が行われます。これらの作業は不定期に、時に大量に依頼されるため、作業のスピードアップが重要になります。 この記事では、…

COBOLのマッチング処理をC#で実装する

C#

COBOLで使われているテクニックは過去のもののように思われがちですが、現在でもちょっとしたツールを作る時に役立ちます。WindowsOS環境の場合は、ちょっとしたツールはC#で作るのが便利なので、今回はC#でCOBOLのマッチング処理を実装してみました。 今回…

ソースコードの重複の排除を関数で学ぶ

「ソースコードから重複を排除して保守性を高める」という考え方は、実務で良いコードを書く上で重要な考え方です。この考え方が身に付かない内はオブジェクト指向の理解も不十分になるのですが、いきなりオブジェクト指向から入るとこの考え方の重要性がわ…

オブジェクト指向を利用する本当の理由

オブジェクト指向を利用する理由として、プログラミングの入門書には「オブジェクト指向を用いると、現実世界をプログラミングでそのまま表現できる」という意のことが書いてあることが多いです。その例として、・犬に「ワン」と鳴かせ、猫に「ニャーン」と…

EmEditorとサクラエディタの性能比較(巨大ファイルを開く)

EmEditorは、サクラエディタとほぼ同時期(2000年頃)に生まれたWindows用のテキストエディタです。サクラエディタと比較すると、巨大ファイルを開く時の速さに定評があります。 実際にどれほどの差があるのかを計測しましたので、計測結果を公開します。先…

二重サブミットのテストにはクリック連打ツールを用いる

Webシステムでは、同一のサブミット(リクエスト)が二重送信されることによる障害が起こり得ます。二重サブミットが発生する原因としては、以下の3つが挙げられます。①サブミットボタンを連打する②ブラウザの戻るボタンで遷移元の画面に戻り、再度サブミッ…

実装では極力要件通りに条件指定をするべきである

表題の通りですが、実装では極力要件通りに条件指定をするべきです。従属的に求まる条件で代用できるとしても、その条件は原則として指定するべきではありません。 具体的に何が言いたいのか、なぜそう言えるのか、ということについて、以下で具体例を挙げて…

SpringFramework:cronによるスケジューリング

cronと言えば、Linuxに用意されているスケジュール用のプロセスを思い浮かべる方が多いと思います。(Linuxのcronについては、Wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Cron)等を参照してください) しかし、cronはSpring Frameworkにも用意されています…

ひと昔前のソース管理の問題点

GitやGit系ホスティングサービスが広まった現在のシステムでは、以下のようなソース管理が一般的です。 しかし、それが広まる前のひと昔前のレガシーシステムでは、以下のようなソース管理が一般的でした。 この記事では、ひと昔前のソース管理の問題点を挙…

Excel:文字コードのBOMについて

「UTF-8」や「UTF-16」等の一部の文字コードには、「BOM」と呼ばれるフラグのようなものを付ける場合があります。BOMはファイルの先頭につけられるバイナリのデータであり、UTF-8の場合は16進数で「EF BB BF」、UTF-16の場合は16進数で「FE FF」となります。…

設計書のメンテナンスのあるべき姿

設計書は、システム概要を指し示すために必要なドキュメントです。設計書があれば、実装を知らない立場の人(例えば要件定義担当や上位の設計者)との意思疎通がスムーズになりますし、開発者を新たに向かい入れる時にも実装の内容をスムーズに理解してもら…

高度な技術が最適解とは限らない

AIや難しいアルゴリズムに憧れる人は少なくないと思いますが、そのような高度は技術が常に最適解であるとは限りません。高度ではない技術には、以下のようなメリットがあります。・人間が結果を予想しやすい・保守が容易である 一言で言うと、「扱いやすい」…

文字コードの入門

この記事では、文字コードに関する初歩的な内容について簡単に書きます。 1.文字コードという概念とコード体系コンピューターで取り扱う文字には、それぞれコードが割り振られています。コードは1~4バイトの情報として取り扱われ、1バイトの文字は1バイト…

「新たな導線の追加」という現行踏襲案件

要件が「現行踏襲」である案件の代表的なリスクとして、「現行の仕様を調査してその仕様に合わせる工数が過小評価されやすい」というリスクがあります。そして、要件が「新たな導線を追加する」である案件は、一見現行踏襲でないように見えて、実際は現行踏…

例外ケースは処理の始めに除外する

プログラムで何かしらの処理を記述する場合、本当に実装したい処理(本処理)に入る前に、例外ケースを除外するテクニックがあります。このように記述することで、本処理では例外ケースを考えずに済むため処理内容を考えやすくなりますし、例外ケースの場合…

処理時間はデータ量に比例するとは限らない

処理時間(計算量)はデータ量に比例するとは限りません。例えば、データ量が10倍になったからと言って、処理時間も10倍になるとは限りません。 処理時間が何倍になるかは、アルゴリズムにより決まります。アルゴリズム次第では、データ量が10倍になった時に…