Vue.jsの公式ドキュメントにて、算出プロパティ(computed) と 監視プロパティ(watch) の違いについて触れられています(https://jp.vuejs.org/v2/guide/computed.html)。
しかし、例となるコードはユーザー入力を受け付けないごく簡単な例であるため、computedとwatchの違いを実感するのが少し難しいのでは、と個人的に思いました。
そこで、私の方でユーザー入力を追加したより実践的なコードを書きましたので、公開します。
【画面の動き】
以下のように、2つのテキストボックスを用意しました。
テキストボックスに入力を行うと、入力した内容をスペース区切りでリアルタイムに表示されます。
【サンプルコード】
・watchを使う場合
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Vue.js - Test</title>
</head>
<body>
<div id="app">
<input v-model="firstName">
<input v-model="lastName"><br>
{{ fullName }}
</div>
<script src="https://unpkg.com/vue"></script>
<script>
var vm = new Vue({
el: '#app',
data: {
firstName: '',
lastName: '',
fullName: ''
},
watch: {
firstName: function (val) {
this.fullName = val + ' ' + this.lastName
},
lastName: function (val) {
this.fullName = this.firstName + ' ' + val
}
}
})
</script>
</body>
</html>
・computedを使う場合
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Vue.js - Test</title>
</head>
<body>
<div id="app">
<input v-model="firstName">
<input v-model="lastName"><br>
{{ fullName }}
</div>
<script src="https://unpkg.com/vue"></script>
<script>
var vm = new Vue({
el: '#app',
data: {
firstName: '',
lastName: ''
},
computed: {
fullName: function () {
return this.firstName + ' ' + this.lastName
}
}
})
</script>
</body>
</html>
【computedとwatchの違いの補足】
公式ドキュメントでは、watchについて「命令的で冗長」と書かれています。
watchでは、監視対象のそれぞれの変数について、値が変わった時に実行する処理を記述する必要があります。
また、computedのように変数を定義するという形の記述ではないため、dataにて変数を別途定義する必要が出てきます。
(watchを使用する場合は変数「fullname」をdataで別途定義しているが、computedを使用する場合は変数「fullname」をcomputedで定義できる)
そのため、watchでは記述が冗長になる傾向にあります。
しかし、公式ドキュメントに書かれている通り、watchでないと実装できない場合もあるので、使い分けが大事です。