技術とか戦略とか

証券レガシーシステムを8年いじってから転職した普通の文系SEによるブログ。技術のみではなく趣味の戦略考察についても。

登竜門としてのITパスポート

IT企業に興味のある人、IT企業の内定者、IT企業に未経験で入社して間もない若手がITパスポートに興味を持ったり合格していたりしている姿を見て、改めてこの資格は良くできた資格だと思いました。
 
ITパスポートがどのような資格なのかはIPAのホームページの以下に書かれています。

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/about.html

引用すると、
「iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。」
という資格です。
決してIT企業でバリバリ開発している人向けの資格ではなく、業界を問わない社会人に向けた資格です。
 
しかし、入門的な難易度に抑えた資格だからこそ、IT企業に興味がある人に向けて気軽に受験をお勧めできるという一面があります。
出題分野は、コンピュータに関する知識のみならず、開発手法、マネジメント、経営全般の知識も問われ、ITに関わる知識が広く浅く網羅されています。
浅くと言っても、アルゴリズムに関する問題は簡単なトレースができないと解けない問題であったり、データベースに関する問題は主キー・外部キーを理解していないと解けない問題であったりして、IT企業で働く上で役に立たないとは言えない良問が揃っています。
合格率は50%程度かそれより少し高いぐらいです。イラストや漫画でわかりやすく書かれた参考書を読んで、過去問を解けば、誰でも合格を狙える試験です。私の周りを見ても、しっかり勉強した人はITパスポートに合格しています。
選択式問題のため、答えを暗記してしまえば合格できるという現実はあるのですが、合格して成功体験を積むという意味では決して悪いことではないと思っています。設問で問われている意味は後から理解するでも良いと思っています。
仮にIT企業の空気に合わずに他の業界に移ったとしても役に立つ、というのもお勧めできる点の一つです。
外部のITベンダーに開発を依頼する、自社のオフィスにパソコンやソフトウェアを入れる、作業効率化のための簡単なマクロを作る…といったことはどの業界でもある作業なので、そのような場面でITパスポートで学んだことが役に立つはずです。
 
逆に、ITパスポートよりもレベルが一つ上で、ITパスポートと同じく登竜門とされている基本情報処理技術者試験は、興味があるという程度の人や開発に携わって間もない人にはあまり気軽にお勧めできる資格ではないです。
特に午後のアルゴリズムの試験がIT企業の実務レベルに近く難易度が高いですし、合格率も20~25%程度です。実務で担当者として活躍しているような人でも、受からない人は本当になかなか受かりません。
また、IT以外の業界に務めている人にとっては、実務レベルに近いアルゴリズムを読み解く必要があったりSQLやプログラム言語の知識が必要になったりして、不必要に難易度が高いと思います。
元々センスがある一部の人は別ですが、多くの人はいきなり基本情報処理技術者試験から入ったら挫折しかねないのではないのか、という難易度です。
ITパスポートに合格した人や実務に携わってから1~2年経った人であれば合格を目指してほしい資格ではあるのですが、初めのうちはITパスポートからチャレンジした方が無難ではないかと思っています。