技術とか戦略とか

SIerで証券レガシーシステムを8年いじってからSESに転職した業務系エンジニアによる技術ブログ。

役職に応じた役割の違いと、それを意識した行動

通常の会社では、大まかに言って役職が「経営者」「管理者」「担当者」と分かれています。
先に挙げた方が、責任が重い上位の役割であるとみなされます。
そして、組織は通常ピラミッド式になっており、上位者は見る範囲が広く人数が少ない、下位者は見る範囲が狭く人数が多くなります。
 
それぞれ役割が違うため、その役割の違いを意識して行動することで、仕事がスムーズに進むようになります。
自分の役割をこなすことも重要ですが、組織として高いパフォーマンスを出すためには、役割が違う者と上手く協働することもまた重要です。
 
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「経営者」「管理者」「担当者」の役割の違いは、簡単に言うと以下の通りです。
 
■経営者
・お客様を開拓し、お客様にサービスの提案を行う
・サービスを提供することで利益を得られるようにし、経営を継続可能にする
・会社全体の状況を見て、全体最適を考える
 
■管理者

・サービス提供の実作業、及びサービスの担当者の管理を行う
・複数のサービスについて管理を行う
 
■担当者
・サービス提供の実作業を行う
・自分が担当するサービスについて専門的に取り扱う
 
ここで重要なのは、下位者が持っている全ての情報を上位者は持っていないということです。
一つ一つのサービスの専門的な知識、ITシステム提供であればプログラムや業務ロジックといったものは、通常は担当者が一番詳しく、管理者や経営者は概要しか知らないことが多いです。
 
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役割の違いにより、持っている情報には差が生まれます。
この差を必要に応じて埋めるためには、上位者への的確な「報連相」が重要になります。
今更書くまでもないかもしれませんが、「報連相」とは以下のようなものです。
 
■報告
上位者から指示された作業の進捗状況や結果を知らせる。
 
■連絡
上位者に事実を知らせる。
 
■相談
判断に迷うことがあった時に、上位者に指示を仰ぐ。
 
何か良くない事象が起きた時に、上位者が作成した方針やマニュアルに沿って対応できる場合には問題ありません。
その場合は、報告や連絡で問題がないことを伝えれば良いです。
 
しかし、上位者が作成した方針やマニュアルに沿って対応できない場合は問題です。
その場合は、どのように対応するか相談する必要があります。
(IT業界では「エスカレーション」とも呼ばれます)
 
相談を行う際、自分が担当しているサービスについて上位者は自分ほど詳しくないので、判断に必要な情報を的確に連絡することが重要です。
また、上位者は見る範囲が広く忙しいので、多くの労力をかけずに判断できるような形で相談すると尚良いです。
つまり、「~という事象が起きています。~と私は判断したので~をしたいのですが、それでよろしいですか?」という形で相談を行うことが理想です。
 
しかし、このような相談を行うためには、上位者の意図を汲む必要があります。
スキルや経験を積まない内は難しいので、その場合は「自分で判断できない何かが起きている」ということを伝えられれば及第点です。自分で抱え込むのが一番良くないです。
 
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上位者の意図を汲んで仕事ができるようになると、自分自身が上位者へステップアップするチャンスを得られます。
この際、自分が担当していた仕事を後任に任せられるかどうかが一つの課題になります。
今の仕事をしながら上位者の仕事もこなすことは仕事量的にできないので、自分が担当していた仕事は後任に任せる必要があります。
(それができない場合は、ステップアップが止まってしまいかねません)
 
しかし、実際に後任に仕事を任せてみると、教える時間がかかりますし、普段自分がやらないようなミスもします(そのリカバリーでも時間を取られます)。お客様に迷惑をかけてしまうこともあります。
自分よりも知識・経験が浅い人に仕事を任せる場合は特にこの傾向が顕著です。そうではない場合も、仕事に慣れる期間は必要なため、この傾向が見られることがあります。
とはいえ、このようなデメリットは一時的なものであり、長期的に見れば組織にとって以下のようなメリットがあります。
 
■後任に仕事を任せることによるメリット
・自分の技術が他の人にも伝わり、組織全体としてレベルアップする
・複数人で作業できるようになるので、残業が減り、アウトプットの量も増える
・自分にしかできない作業に集中できるようになり、作業の品質が良くなる
 (品質チェックと報告、仕事の方向性の検討…等)
・休暇や異動等で自分が居なくなった時にも仕事が回るようになる
・自分の仕事に他の人の目が入ることで、仕事の改善点に気付くことができる
 
そのため、自分の仕事を後任に任せることは、自らのステップアップのためだけでなく、組織のためにもなります。