バグの埋め込みを防ぐために、現場毎でチェックリストが設けられていることが多いです。
そのチェックリストには過去のバグの経験則が書かれていることも多く、ある意味宝物のようなものです。
しかし、実際の開発では、そのチェックリストが形骸化することも多いです。
前職ではチェックリスト改善に携わっていたこともあるのですが、私の経験上、以下の2つの理由で形骸化します。
・意味のないチェックをしている
チェックリストの内容を正しく理解していないため、意味のないチェックがされる。
・チェックしたフリをしている
無意味なチェックが多いため、真面目にチェックすると時間がかかりすぎる。
そのため、慣れた人だと1つ1つ細かくチェックしなくなる。
これらの理由でチェックリストが形骸化した場合、チェックリストによるチェックが有効に機能せず、一度埋め込まれたことがあるバグが再び埋め込まれるということが度々起こります。
これを防ぐためには、チェックリストの定期的な整備が有効になります。
具体的には以下のような作業が有効です。
・チェック項目を調査する
チェック項目がどのような意図で設けられたものなのか調査する。
補記の必要があれば、チェックリストの文言を変えるなり別紙を作るなりする。
チェックリストの内容を研修等で展開するのも有効。
そのことにより、チェックリストの理解度が高まり、
意味のあるチェックがされるようになる。
また、不要と判断できるチェック項目があれば削除する。
そのことにより、慣れた人がチェックを省略する動機が減る。
・自動チェックのツールを作成する
ツールを作ることにより、チェックにかかる時間を短縮できる。
そのことにより、慣れた人がチェックを省略する動機が減る。