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情報処理技術者試験対策「PEST分析」

今回は「PEST分析」について説明します。
 
PEST分析とは、ビジネス環境についてマクロ的な視点で分析する手法となります。
以前に「3C分析」や「SWOT分析」等の市場分析の手法に触れましたが、PEST分析はその前提となる環境を分析する手法です。
 
「PEST」とはそれぞれ「政治面(Politics)」「経済面(Economy)」「社会・文化面(Society)」「技術面(Technology)」の頭文字であり、これらの要素について3~5年程度の長期的な視点で分析します。
それぞれの要素について、詳細は以下の通りです。

  • 政治面
    政府や政治団体、圧力団体等による規制・規制に関する要素です。
    例えば、現在、仮想通貨取引所に対する規制・監視が強まりつつあります。
    これにより、仮想通貨取引所の自由な運営が難しくなり収益悪化の一因となり得ますが、一方で新規参入が難しくなり競争が緩和する一面もあります。
  • 経済面
    消費者の購買力に関する要素であり、具体的に言うと所得水準や所得格差を考慮します。
    現在の日本では実質賃金が下降傾向であり価格に対して敏感になっていますので、前にも増して値下げやポイント付与が有効な手段となりつつあります。
  • 社会・文化面
    人々の価値観や志向等の要素です。人口動態(年齢別の人口の割合)も重要な要素になります。
    例えば、現在の日本では、人々の価値観が徐々に変わり、ゲームが受け入れられやすい環境になりつつあります
    e-Sportも遅ればせながら流行りつつあり、これからもこの傾向は続くと思いますので、e-Sport関連の市場が今後拡大すると考えられます。
  • 技術面
    技術面の進歩に関する要素です。
    最新の要素技術を取り入れることで、これまで実現できなかったアイデアを実現し、市場に大きなインパクトを与えることができます。
    現在当たり前のように使われているスマートフォンも、登場当時の最新の要素技術を使って生み出されたものです。

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目次

https://1drv.ms/b/s!AivF3bzWXOzuhG1Xk5hscKYqkLkM
 
筆者が応用情報を受験した時は経営戦略マネジメント分野は得点源の一つですが、PEST分析は今回初めて知りました。
高度情報でしか出題されたことがないようなのでそれもそのはずですね。
ただし、高度情報で出題されたということは、今後応用情報以下でも出題される可能性があります。
また、PEST分析で示される視点はどれ一つとして逃してはならない視点なので、実務でも役に立つと思います。
 
なお、余談ですが、当ブログの記事のタイトルが全体的に良くなかったので見直しました。